今回は、課題やES、論文、Blogなどを書くときに私が実践している、ポジティブな先延ばしについてお伝えします。(本記事には一部個人的見解が含まれます)(2021年12月現在)
はじめに
「先延ばし」という言葉に、どんな印象を持っているでしょうか?
その通りだと思います。
試しに、グーグルで検索してみましょう。
サジェストには
- 先延ばし癖 ひどい
- 先延ばし やめたい
- 先延ばし癖 原因
(以下、同じような文字が続きます)
少なくとも、プラスの印象はなさそうですね。
下の動画では、先延ばしの与える悪影響について、面白可笑しく解説しています。
では、先延ばしは悪、なのか
先延ばしは悪で、やらなければいけないことは、すぐに手をつけなければいけないのでしょうか?
下の動画では、前倒しがクリエイティブを消していること、先延ばしにもメリットがあること紹介しています。
もちろん、すべての先延ばしが良いわけではありません。
良い先延ばしと悪い先延ばしの違いについて、私の体験(皆も同じような経験していると思います)をもとに説明していきます。
悪い先延ばし
悪い先延ばしは、分かりやすいでしょう。例えば、テストや課題期日の前日なのに、さぼってゲームをしたり、書かなければいけないBlogやESから、目をそらしていたり、、、
罪悪感の伴うような先延ばしは、これにあたるでしょう。このような、タスクが貯まっているのを感じている状態での逃げるような娯楽は、たいてい、楽しくありません。
では、悪い先延ばしの辞め方を一つ、紹介します。
やることリスト(To Do List) を活用しよう
やることリスト(To Do List) で整理する
まずは、自分の抱えているタスクを整理しましょう。
例えば、
- 図書館で本を返す
- メールを送る
- 課題の提出
- 研究を進める
- 修論を書く
- Blogを書く
こんな感じです。多い、と思っていても、実はそんなに多くないことが分かります。
特に、上2つは、1時間もあれば片付きそうですよね。
やることリスト(To Do List) を分解する
先ほどのリストは、抽象度の高いものが多かったです。
また、修論を書く、と、研究を進める、は(少なくとも数学科であれば)重複があるように感じますね。
このような場合、タスクを、分解して考えることで、具体化します。
上の例で行けば、
- 図書館で本を返す
- メールを送る
- 課題の提出
- 修論の4章を書く
- 修論の5章を書く
- 修論のまとめを書く
- プログラムを回す
- 修論の付録部分の計算を行う
- Blogを書く
タスクの量は増えましたが、何をやればいいかが具体的になりました。
やることリスト(To Do List) に時間を入れる
次は、ここに締め切りと推定の作業時間を書きましょう。
締め切りがないものは、このくらいまでに終わらせておきたい、という目測で、自分の中での期日をつけましょう。(ここでは~〇日後としていますが、〇日まで、と書いても良いです)
- 図書館で本を返す(~3日後,10分)
- メールを送る(~5日後,10分)
- 課題の提出(~7日後,120分)
- 修論の4章を書く(~7日後,3日)
- 修論の5章を書く(~14日後,3日)
- 修論のまとめを書く(~20日後,2日)
- プログラムを回す(今のプログラムが終わったら,5分)
- 修論の付録部分の計算を行う(修論のまとめまで書き終わったら,5日?)
- Blogを書く(今月中,3日)
ここまですると、いつまでに何が終わってればいいかが、明確になります。これにより、締め切りのない作業にも期日をつけることができ、締め切りがないと油断してしまう、やる気が出ない人も、しっかりタスクをこなせますね。この段階で、やることが多すぎる、スケジュールが破綻しているような場合は、タスクの取捨選択を行いましょう。今やらなくてもいいことや優先度の低いタスクは、リストの下にいずれやるものとして書いておいたり、他の人に任せる、キャンセルするなどして、リストから消すことをお勧めします。
やることリスト(To Do List) を進める
このリストにより、
- 今あるタスク
- タスクの期日
が具体化されました。このリストを見ることで
- 自分が今何のタスクを抱えているか
- 抱えているタスクの中で、何を優先すればいいか
が分かります。最後に、やることリスト(To Do List) を作った日付を記入しましょう。
また、やることリスト(To Do List) は消さずに、タスクが完了したら〇をつけましょう。こうすることで、タスクを処理出来てる、と自己肯定感が上がり、また、過去に何の作業をしていたかを思い出しやすくなります。
ポジティブな生活を
漠然と、課題も研究も修論もある、と思っても、何からすればいいか分からないし、どこまで進んだのかも分かりません。やることリスト(To Do List) を作ることで、漠然とした不安を解消できます。これにより、期日の直前にタスクをやる(こういう場合、たいてい時間が足りず中途半端なものになり、ネガティブな気持ちになります)ことを防げたり、残りの作業日数△日に対して、期日は○日あるから、今日は休んでもいい、ポジティブに休みを楽しむことができます。
良い先延ばし
悪い先延ばしは、もう嫌というほど理解している。けど、良い先延ばしなんてあるの、と思う人も多いでしょう。2本目のTEDの動画や、下の記事
でも、先延ばしのメリットについて、研究や本のデータをもとに、分かりやすく解説していますね。ここから先では、良い先延ばしの具体的な実践例を紹介していきます。
良い先延ばしで、欲望を抑える
皆さんもこんな体験があると思います。
- やりたいゲームの新作発表があって楽しみにしてたけど、いざ発売が近づくとあまりやらない
- 遊ぶ約束をしてたけど、当日になると面倒になる
これを使うことで、欲望を抑えることができます。
例えば、平日はタスクを処理して、週末はやりたいことやっていい、と自分の中で設定します。いざ週末が来てみると、やりたいと思っていたことは、そんなにやりたいわけでもなかったな、と感じ、週末もタスクに向かえます。
これは、今はタスクがあるから、絶対にやっちゃダメだ、と否定するよりも精神的に楽です。
(このやり方は、自分の趣味やメンタルを削ってる気がするので、本当にやりたいことは全力で楽しむのも大事だと思います。)
良い先延ばしで、クリエイティブになろう
ここまでは、悪い先延ばしを辞めたり、先延ばしで欲望を抑えたり、どちらかといえば、マイナスを減らすような考え方をしてきました。ここからは、プラスを増やすために、先延ばしを使ってみましょう。
まずは期日を設定
Blogを書いて欲しいと頼まれた、とします。期日は一週間。記事は何でもいいです。
ここで、今すぐ手を付けたり、期限がまだあるからと放置するのは、得策ではないかもしれません。
こういう時は、まずは期日を設定しましょう。
- 3日 50%
- 5日 80%
- 6日 90%
- 7日 100%
目安ですが、最終日に詰め込むようなスケジュールは不安なので、前の日までにほぼ完成させたいです。(この例では、7日が期日ですが、6日目にはほぼ終わらせて、最終日は推敲だけにしたいです。)
作業工程に分ける
では、これを具体的な作業に落とし込んでいきます。
- 3日 記事のお題(や構成)を決める
- 5日 記事の文章を書く
- 6日 画像や文字色を工夫しつつ記事にする
- 7日 記事を推敲する
こうすることで、最初の3日間は、お題を決めるのに使っていいことになりました。(記事を書くのにもっと時間が欲しい、と思った人は、自分ができるように設定しましょう)このような、アイデアを考えるときは、忘れないように紙やメモに残しておきましょう。その時は使えなくても、別のタイミングで使えるかもしれません。
ゆっくり考える
これで、3日間でゆっくりお題を決めることができます。
最初に決めたお題で書いた場合、3日後には完成しているかもしれませんが、期日までの4日間は、悪く言えば、何もしていないことになります。また、最初に完成させてしまうと、後から変更するのが億劫になり、より良いお題が浮かんだとしても、記事に反映されません。
3日間待つことで、ゆっくり情報収集でき、また、暇な時間や別のタスクをしている時に、パッと何か思いつく確率が上がり、選択肢が増えれば、最初に思いついたお題より、良いお題を選べる確率が上がります。また、最初から書くよりも、変更が効きやすくなります。
良い先延ばしにもデメリットはある
Blogでいえば、前回書いた時と間が空きすぎると、前回の内容や文章の流れを忘れたり、計算であれば、再計算が必要になるかもしれません。そのような作業は無駄である、とは思いません。ただ、時間は余計にかかってしまいます。期日が迫っているタスクは、先延ばしせずにすぐに取り掛かりましょう。(こうならないことがBestですが、不測の事態や見積もりを間違える場合もありますので)
まとめ
ここまで、良い先延ばしと悪い先延ばしの分類や、それぞれとの向き合い方について解説しました。単純作業であれば、期日内に処理するためにスケジュールを立て実行しましょう。一方、クリエイティブが求められるタスクは、期日をフルに使って、作業を分割し先延ばしすることで、より良い発想が生まれる確率が上がります。
今年もあと一か月です。年内までに〆切を設定し、たまっていた課題や作業を終わらせるよう、頑張ってみてはいかがでしょうか。
参考文献
先延ばしのメリットを最大限利用し、やってはいけない先延ばしを避ける方法